ゆとり世代の反撃 ――思いつくままに

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FP1級実技の当日レポート(Part1)

東京五輪始まりましたね~ 良い開会式だったなと思う一方、個人的には椎名林檎さんやMIKIKOさん、野村萬斎さんたちの開会式も見たかったですね。。。

 

そんな中、FP1級の結果が出ましたので、実技試験当日のやり取りをレポートします。

他の方もレポートしてますが、これから受ける方の参考になれば幸いです。

 

会場に着いたら、受付に通されて、そこで全受験生が番号・氏名の確認をされます。確認されたら受験番号が書いてある名札を渡されるのでスーツに着けます(クリップなので穴は空きません)。

名札をつけた受験生は同じ待機部屋に通されます。各グループ(1グループ6~8人くらい)に分かれて座らされました。全体に向けた注意事項の説明が終わったらグループごとに別室へ移動させられます。

別室では電子機器の使用不可、書籍はOKなのでみんな参考書やノートで最終確認してます。

私は8人グループだったのですが、1番と5番が同時に呼ばれてそれぞれPart1、Part2でした(Part1は1番から順番に8番まで、Part2は5番から8番、その後1番から4番、という感じ)。5番の人はまさかトップバッター、という感じの表情でした。(ちなみに、受験番号の最後から2桁目がグループ内の番号のようです)

 

自分の番が来たら名前を呼ばれて後方に来るよう案内されます。設例の確認時間は15分間。控室の後方にPart1・Part2それぞれの席があって、氏名を書いてから読むように指示されます。筆記用具や電卓は自分のものを持って座り、試験部屋にも持っていけます。

 

時間が来たら別室に案内されます。Part1(相続・事業承継)の面接レポートです↓

試験問題はこちら。2021年6月5日のものです。

試験問題:2021年6月1級実技試験 | 一般社団法人 金融財政事情研究会

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案内「こちらの部屋です。ノックをしてお入りください」

コンコンコンッ

私(tokeihira、以下T)「失礼します」

入室。コロナ対策で試験官と受験者の席それぞれに透明なアクリル板が設置されています。

試験官は60代くらいの男性と40代くらいの女性。どちらも優しそうに見えました。

T「tokeihiraです。よろしくお願いします」

試験官(男性、以下「試」)「どうぞおかけください。それでは私から質問させていただきます」

(男性が質問者、女性が採点する方でした)

試「それでは面接を始めます。まず顧客の相談内容および問題点としてどのようなことが考えられるかおっしゃってください。」

T「はい、考えられるのは6つあります。まず1つ目が母Dさんと妻Bさんの遺産分割です。次にそれぞれの分割手続。3つ目は相続税について、4つ目はAさん自身の相続対策、そしてAさんの不動産経営について、最後に長女Cさんと孫の生活援助について、です。」

試「ありがとうございます。Dさんの遺産分割ですが、相続人はどうなりますか?」

T「はい、本来はDさんの子であるAさんと、普通養子のBさんの2名となりますが、遺産分割が終わる前にBさんが亡くなられているので、Bさんの代わりにその子であるCさんが相続人になります。」

試「遺産分割協議書を2人で作るということですね?」

T「そうですね」

試「はい。相続税はどうなりますか」

T「Dさんは基礎控除を超えますので申告が必要です。」

試「Bさんはどうなりますか?」

(えぇ、設例には500万円のみとあるけど・・・)

T「Dさんの遺産分割の内容によっては、Bさんが取得したとみなされるので、相続税がかかることもあります」

試「そうですか?かかりますかね?」

T「そうですね、、、持ち帰って確認させていただきます。。。」

(使ってしまった持ち帰り確認。。。)

(注:実際は、数次相続として課税は1代のみのようです。間違いですね)

試「連続して相続税がかかるとしたら何か優遇がありますか?」

T「えっと、確かあったと思います・・・ですが、確認させていただいてからお答えします」

(注:相次相続控除ですね。完全に抜けていました)

試「はい。申告はいつまでにしますか?」

T「相続が起こって・・・あ、その事実を知ってから10か月以内にします」

試「・・・」

T「・・・(?)」

試「他にもありますよね?」

T「え・・・?」

試「4か月以内に・・・」

T「あ、準確定申告をします。相続を知ってから4か月以内に」

(この流れで所得税も説明させるとは!いやまあ誘導あって助かった)

試「はい。Aさんは法定相続情報証明制度を使おうとしていますが、これを説明してください」

(設例に書いていたから、やっぱり来たか!ただぼんやりしか分からないなぁ)

T「はい。本来であれば金融機関の相続手続にそれぞれ戸籍謄本などを提出しなければいけませんが、法定相続情報証明を取得すると、その証明書1通で謄本の提出などを省略できるので手続が簡単になります」

試「金融機関だけですか?不動産の登記には?」

(知らないよう)

T「ええ・・・法務局もその証明書で代用できるはずですが、正確には確認してお答えします」

試「はい。では、長女Cさんやお孫さんへの援助はどうしますか?」

(あぶない、次の話題に行ってくれて助かった・・・!)

T「生前贈与を提案します。毎年少しずつ行う暦年贈与も良いですし、また大きな金額をまとまって贈与するときには『住宅取得資金』の特例を活用します(平然とした顔)」

試「え!?住宅取得ですか?」

(あ、え?住宅取得って言ってた!?全く無意識に間違ってる)

T「あ、すみません!教育資金です!教育」

試「(ですよね~みたいな表情で)はい、ありがとうございます。Aさんの相続対策で小規模宅地の特例についてお聞きしたいのですが、どう使いますか?」

T「1㎡あたりの評価額は、自宅の土地が一番高くて、次に賃貸アパートが高いので、その順番で使うことで一番効果が大きくなります」

試「合わせて何㎡まで使えますか?」

T「330㎡です」

試「はい。ではFPと職業倫理について教えてください。」

(不動産賃貸は・・・?まあいいか)

T「顧客利益の優先、守秘義務の遵守、顧客に対する説明義務、コンプライアンスの徹底、インフォームドコンセント、能力の啓発、の6つです。」

(このあたりで時間を知らせるベルが鳴る)

試「この設例で、最も重要だと考えるのは何ですか。理由と合わせて答えてください」

T「顧客利益の優先です。Aさんは母と妻を連続で亡くされ、動揺していたり正常な判断が出来ないことが想定されますので、Aさんの利益につながるような提案を行うことがFPとして重要と考えます」

試「はい。ありがとうございました。以上です」

T「ありがとうございました」

(一礼して部屋を出て、元の待機室へ戻る)

 

優しい面接官で、途中はウンウンと頷きながら聞いて頂きました。途中あやしい部分が沢山ありましたが、「まあ・・・これでNGだったら、他の受験生も落ちるかな?」という前向きとも後ろ向きともいえない手ごたえを感じていました(笑

この後、壮絶なPart2が待っているとは知らずに・・・

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