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【参謀の思考法】組織に属する人すべてにお勧めするバイブル【読書】

今回読んだビジネス書は荒川詔四さんの「参謀の思考法」です。

 

荒川さんはブリヂストンの社長・会長を歴任された方です。そのキャリアの中でも、特に1988年秘書課長を務められていた頃の話を中心に語られます。

 

当時ブリヂストンは米国のタイヤメーカー:ファイアストンを買収することを決断します。十分なデューデリジェンスも出来ないタイトなスケジュールの中、赤字・大規模リコール中の同社買収を進める――そんな前代未聞のミッションを社長直属の秘書課長=まさに「参謀」として著者は何を考えどのように行動したのか。そんな内容です。

 

参謀と言うと「戦略家」「戦術家」というイメージが強いですが、実際は「実行力」が試されるのだと。ゆえに現場を一番知り、自律した立場に自らを置く、そして泥臭く調整して実行に移すことが重要だと。

 

一通り読み終えて、これは組織に所属する人たち全員の参考書だ!と感じました。参謀的ポジションにいる人はもちろん、会社などに属して様々な人たちと日々折衝しながら生活していく人もとても学ぶ部分が多いです。参謀として、部下・後輩として、組織の一員として。それぞれの立場で、ある種の「覚悟」を持たされる気分になります。

 

特に「『人間関係は悪いのが普通』と達観する」というのは、普段の考えを叩き直さないといけないなと感じました。でも、悪いのが普通だから諦める訳でなく、だからこそ良くなるように不断の努力が必要なんですよね。

 

読み進めながら自分のことを思い、反省したり、悔いたり。

また自分の会社のこと、上司のことをいろいろ考えて「やっぱりそうだよね」と怒ってみたり。

でも、そんな自分は著書の中の言葉からこう言われるでしょう。

「上司の不満を言うのは、自分が上司を『機能』させるだけの力量にかけることを表明しているだけ」なんだと。

今後も読み返したい1冊でした。

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